早いもので、昨年受験生だった娘ももうすぐ高校2年生。
早い。一年はあっという間だ。
今年受験生だった、野球が大好きな男の子。
ときどき、うちの店にお母さんと息抜きにお茶しに来てくれていた。
とても真面目で、礼儀正しい子だった。
去年娘が受験生だったこともあって、なんだか他人事とは思えず、
姉と
「合格発表どうだったかなぁ」
なんて話しながら、陰ながら応援していた。
そんなある日、
お母さんが一人でお店に来てくれて、
「今日、公立の合格発表で……合格でした!」
と報告してくれた。
もう本当に嬉しくて、思わず飛び上がりそうなくらい喜んでしまった。
そして今日。
お母さんとお父さん、そして息子さんの3人で来店。
実はご両親が先に来て、
こっそりデザートプレートを頼んでくれていた。
「◯◯へ
卒業おめでとう!
高校に行っても、野球がんばれ!! 2026.3.10」
本当はもっと長くメッセージを書きたかったみたいで、
何度か考え直してくれていたけど、
チョコで絵や文字を描くプレートにはどうしても文字数の限界があり、
このくらいにまとめてもらった。
それでも、息子さんへの想いをできるだけ込めようとしている
ご両親の姿がとても素敵で、
なんだか心がほっこりした。
デザートには花火をつけて出すので、
「曲も流しますか?」
と聞いたら、
「何かいい曲ありますか?」
とのこと。
息子さんが野球系のドラマを見ていると聞いたので、
映画『ルーキーズ』で流れていた
GReeeeNの「遙か」を提案した。
3人がランチを食べ終えて、
お茶を淹れ、デザートプレートを運んで、
「高校合格、そしてご卒業、おめでとうございます!」
と、一緒にお祝いさせてもらった。
写真を撮ることになって、
息子さんはご両親の真ん中に立った。
そのときの笑顔が、本当に印象的だった。
中学三年生の男の子が、両親と写真を撮るときに、
そんな顔する?と思うくらいの、
まるで小さい頃みたいな、本当に嬉しそうな、自然な笑顔だった。
その笑顔を見ていたら、
お母さんの目に涙が浮かんで、
笑いながら、ぽろぽろと涙がこぼれていた。
きっとここまで、
本当にたくさんのことがあったんだろうな、と
胸がじんわりした。
あふれたあたたかさを、
少しおすそわけしてもらったみたいで、
気づいたら、私まで涙が溢れてしまった。
私は小さい頃、
家の中の雰囲気があまり良くなかったこともあって、
仲の良いご家族を見ると、
余計に心に沁みる。すぐもらい泣きをする。
そして
「本当に大変なことがたくさんあったから…」
と、お母さんが言っていた。
きっと、
笑っているように見える人にも、
幸せそうに見える家族にも、
それぞれに、目には見えないいろんな出来事や苦悩、苦労がある。
それでも
そのひとたちの中にあるあたたかさは、
ちゃんと溢れてくるものなんだな、と感じた瞬間だった。
これからの人生で、
きっとまだまだたくさん、いろいろなことがあると思う。
だけど、この子の笑顔が、
変わらずこれからもずっと続いていきますように。
そんなことを、そっと願った日だった。

お客さんが帰った後のティータイムに、試作のクッキーを。
カロリー爆弾。なんて美味しいんでしょう。
脂肪まで溢れないように。
そんなことも、
そっと願う1日だった。
おまけ

おかーさんはぼくのことをとってもいけめんだとおもっています。



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