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私は読書が好きだ。
子どもの頃は漫画ばかり読んでいたのに、
いつの間にか文字だけの本にも心が惹かれるようになった。
昨今では、めっきり漫画を読まなくなり、
文章だけの本ばかりを読むようになってしまった。(スラダン改訂版は全巻買いました。)
私にとって読書は、心を落ち着かせるには一番といっていいほどの存在だ。
ページをめくる時間は、静かで贅沢なひととき。
『心が静かになる』といった感覚を体験できる。
誰かの人生を覗くように物語に没頭すれば、心は穏やかになり、
読んだあとには、なんとも言えない充実感が残る。
どの本にも、必ずひとつは学びがあって、
小さな気づきや考えのヒントをくれる。
雨の日に、夜に、秋の夜長に、
今日は、そんなシーンにピッタリの“夢中になれる3冊”を紹介しようと思う。

☔ 雨の日にこもって読みたい本

『流浪の月』/凪良ゆう(東京創元社)
9歳の少女・更紗は、ある事件をきっかけに世間から理解されない過去を抱えて生きている。
大人になった更紗は、加害者だった文と再会することで、
二人の過去と向き合いながら少しずつ心を交差させていく。
愛情や罪、社会の目という複雑なテーマを静かに描きながら、
読み手の心にじわりと余韻を残す物語。
『事実』と『真実』は、結構違っていたりする。
いわゆる『普通』の関係ではないけれど、愛に満ちたお話。
自分がテレビニュースでも見ているような、
実際にそこにいるような、そんなリアルな描写がいくつもあって、
ドキドキしたり、胸が苦しくなったり、
最後には、心に温かい何かがぽっと灯っている。
あっという間に読み終えてしまう、そんな一冊。
📚読み出したら止まらない本

『豆の上で眠る』/湊かなえ(新潮文庫)
小学校一年生の結衣子の二歳上の姉・万佑子が突然失踪する。
スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、変質者の噂──必死に探す家族の前に、二年後、姉を名乗る見知らぬ少女が現れる。
喜ぶ家族の中で、結衣子だけは大学生になった今も微かな違和感を抱え続ける。
やがて明かされる真実は、姉妹の絆を揺るがす衝撃のものだった。
子供目線の描写はなんとも言えない恐怖や不安をリアルに感じさせる。
読み終えた後に腑に落ちるタイトル。
自分にも姉がいるせいか、重ねて想像をしてしまい、
なんとも言えない不安な気持ちや、
奇妙な雰囲気からも目が離せない作品で、
後味の悪さやイヤミス特有のざわつきがクセになる、
ページをめくる手が止まらなくなる一冊。
🍂 秋の夜長にぴったりの本

『神様のビオトープ』/凪良ゆう(講談社タイガ)
うる波は、事故で亡くなった夫・鹿野くんの幽霊と一緒に暮らしている。
その存在は秘密にしていたが、大学の後輩カップルの佐々と花に知られてしまう。
ほどなくして佐々が不審な死を遂げ、遺された花が抱えるある事情が明かされる。
さらに、機械の親友を持つ少年や、小さな子どもを一途に愛する青年など、密やかな愛情があふれる四編の物語が描かれる。
人にはそれぞれ、一人一人に様々なドラマがある。
誰の物差しでもない、自分で選んだ道をいく主人公に、
切なさと、強さと、深い愛情を感じさせられる。
そして、そういう心を持つ人は自分以外の人間の弱さ、
世間とは違う考え方も許容できる優しさも持っている。
色々な小説を読んでいて、
「だいたい、結末はこうだろう。」
なんて考えたりするものだが、この物語は
想像のななめ上をいく結末だった。
静かで切なく、心をそっと温める救済の物語集の一冊。
終わりに
あくまで個人的な感想だが、
読書好きな私がどれも一気に読んでしまったお気に入りたち。
一人時間のお供に、少しだけゾクっとしたい日に、
心をそっと落ち着かせたい夜に、ぜひおすすめの三冊。
古本でも構わない人は、メルカリで買うのもオススメ。
次回はまた違ったテーマで、おすすめの本を紹介してみようと思う。



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