あわてんぼうのるるちゃんは今日も、食べることと笑うことに忙しい

見つめる猫 日々の出来事

るるちゃんの夢を見た。

だから昨日はるるちゃんとご飯を食べに行った。

るるちゃん

るるちゃんは、今のマンションに引っ越してきてからの一番初期の方のお友達だ。

るるちゃんはあわてんぼうさんで、

食べることが大好きで、

おっちょこちょいで、

落ち着きがなくて、

とってもさっぱりしていて、

早口で、お酒が大好きで、

酔っ払うと同じことを何度も言う。

そしてそのうちに泣き出す。

たまにとてつもなく毒舌なことを言ったり、

真面目なのかと思いきや真面目じゃなかったり

目上の人に叱られたりしてものすごく謝っていて、

落ち込んでるかなと思いきや、

右から左に聞き流しているだけだったりする。

朝からホルモンを焼いて食べていたり、

食べきれないであろう大量のお菓子を

一度に何袋も開けたりする。

ママ友の交友関係は広いし、

気遣いもできる。

そして体育会系で来ているので、

礼儀正しい。

「私なんて基本的に食べることしか考えてないです」

とよく言うが、覚えていないだけで、

結構いろいろなことを真剣に考えていると思う。

まあなんというか、一言で言うと、

私はるるちゃんをとっても面白い子だと思っている。

出会い

子供同士も母親同士も年齢が一個差で、

確かあのときは、娘が二歳、

ららちゃん(るるちゃんの娘)がまだ一歳だった。

公園帰りにマンションの下で声をかけられ、

親子共にすぐに仲良くなった。

幼少期はそれこそ週の半分以上一緒に遊んでいた。

というより、当時建ったばかりのマンションだったので、

同じような年頃の子供がわんさかいて、

毎日誰かしらと遊んでいる感じだった。

お互いの家を行き来したり、

公園で遊んだり、

時には一緒に車でお出かけしたりした。

あの頃は、とにかくいろいろな人と関わった。

幼稚園、ご近所さん、習い事、

それぞれの場所にママ友がたくさんできた。

その中でもるるちゃんは、波長とか考え方とか、

趣味や好きなものなんかが似ていて、

それに加えて子供の悩み事や揉め事や、

いろんなことがあった子育て未熟期に

一緒に乗り越えた仲間だとも言える。

旦那さんのお仕事がお互い夜遅くまでだったので、

朝から晩まで遊んだり、

一緒にお風呂に入れたり、

夜ご飯を食べたり、

子供達をおんなじ習い事に連れて行っていた時期もあるし、

夜にカラオケに行って飲みに行ったこともある。

サッカー観戦が好きで、

ワールドカップを早朝や夜中に見たりもした。

子供が幼稚園に行ってる間、一緒に桃鉄もした。

ららちゃんがお友達と揉めてしまって、

その保護者といろいろあった時には何時間も電話で話したし

私の娘にとっても悲しい出来事があった時には

一緒に涙してくれたこともあった。

私も次第に働くようになり、

昔のような頻度でるるちゃんと遊ぶことは無くなった。

さらに子供も大きくなるにつれて、

それぞれの学年のお友達と遊ぶようになったりはしたけれど、

私とるるちゃんも、娘とららちゃんも、

いつまでも変わらぬ関係性を保っていた。

あんまり会っていなくても

同じマンションなので、いつでも会える

と心の中で思っているところがあった。

引越し

ららちゃんが小学6年生になってしばらくしたある日、

「実はららが受験することになったので引っ越すことになりまして」

と久しぶりに会ったるるちゃんに告げられた。

その時、咄嗟に

「寂しい」と言ってしまった。

言ったと言うより、出てしまったが正しいかもしれない。

そして、久しぶりに飲みに出掛けて、

その帰り道、るるちゃんが、

「私はこの街や人に、全然未練はないですが。

一つだけ心残りがあるとするならば、月ちゃんです。」

といった。

中学受験することも、どこに引っ越すのかも、

私以外には一切告げずに出て行くつもりだ

なんて面白おかしく言っていた。

いろいろな話を散々してきたけれど、

お互いさっぱりしていて、

お互いの関係のことを口に出すことなんてほとんどなかったし、

恐ろしいほどにさっぱりしているるるちゃんが

そんなふうに思っていてくれたとは少し驚いた。

そうしていつしかるるちゃんは、

「ママ友」ではなく、「友達」になったのである。

少し遠くの街に行くので、

なかなか会えないかもしれないけど、

また遊びましょう、と約束を交わし、

引っ越するるちゃん一家を見送った。

いつでも会えるがいつでもじゃなくなることが起こる時もある。

まさにそれがこの時だった。

その後

冗談だと思っていたが、るるちゃんは本当にまんまと作戦通り、

周りに引越しの真相も引越し先も告げずに去って行ったのであった。

同じマンションでよく遊んだ友達や、

近所の人にはそれとなく説明をし、

のらりくらりとやり過ごした。

そして、遠くに行った私の友人は、

「いろいろやらかしまして!退学になりました!引っ越します!またたくさん遊びましょう!」

と一年足らずで、うちから車で20分の所に引っ越してきたのだった。

そして、近くにいる今、

ふとるるちゃんに会いたいなと思った時は

「美味しいもんでも食べに行きませんか」

と言うようにしている。

そして昨日も、るるちゃんは二日酔いで胃もたれしながら、

最近変えた仕事での忙しすぎててんてこ舞いな話を聞かせてくれて、

よく食べて、よく笑った。

おまけ

じんせいは、ゆうげんなんですよ。おかあさん。

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